穂鹿の米は自然栽培で作っております．
自然栽培とは，有機栽培の一種になりますが，有機と大きく違うのは，有機肥料も田畑に使用しないという事です．
もちろん，農薬や化学肥料等も使用しません．
肥料を外部から田畑に入れないため，その土地の土本来の力を引きだし，自然の力で育てる栽培です．

福島県天栄村の山の中で，尚且つ最上流部に位置する場所で米を栽培しております．
ですので，周りや上流部から農薬や化学肥料等が流れ込んでくることがない環境になっています．
もし慣行農法をされている農場の近くで栽培をすると，周りから農薬や化学肥料等が入ってきてしまったり，
上流部で農薬が使用されていると，下流の水には農薬等が入ってきてしまいます．
ですので，いくら我々が自然栽培をしても本来の自然栽培にはにはならないのではないのかと考え，
　・周りでは一切農薬等を使用する環境がなく山に囲まれている
　・上流部に農薬等を使っている農場等がない（最上流部に位置している）
という今の場所を選んで栽培しています．

日本では，無農薬という言葉は表記してはいけない事になっており，農薬不使用等の表記をしております．
それは，日本という狭い環境の中だと上述したように農薬等が周りや上流部から入り込む可能性があり，
完全に「無」の状態にはできないため，無農薬とは表記していけないことになっているようです．
しかし，我々のような環境で栽培が出来れば，本当の「無農薬」と言うことができるのではないかと考えています．

穂鹿の米は全て天日干しで乾燥させています．
近年では珍しい光景になってしまったはざがけ方式での乾燥をしています．
今では，コンバインを使用し刈り取り，乾燥機で乾燥させる方法をとっている所が多いですが，
我々は天日干しにこだわり，全てバインダーで稲を束にして刈り取り，拾い集めて天日干ししております．
その為，乾燥までに1ヶ月以上かかりますが，ゆっくり熟成することで，より旨味が凝縮されていくと考えています．

穂鹿の米は全て籾のまま低温で保管しております．
通常は，籾のまま保管するとかなりの保管スペースが必要になることもあり，籾摺りをして玄米として保管するのが一般的ですが，我々は籾のまま保管し，パンやお菓子に加工する直前に精米しております．
それは，籾摺りをしてしまうと，玄米部分が空気に触れ，米が劣化してしまう可能性があると考えているためです．
直前に精米することで，劣化を抑え，風味も損なわないものになっていると考えております．
もちろん，米のご注文を頂いた場合も，籾からの精米をしております．